湯布院温泉

由布院温泉は、おんせん県ともいわれる大分県由布市湯布院町にある温泉です。
源泉数は900で、同じ大分県の別府温泉につぐ全国2位ですから、その湯量の豊富さがしのばれます。
近年になって急に脚光を浴びるようになった温泉地で、繁華なイメージよりも静かで風光明媚なイメージが定着しています。

駅前から温泉街を見ると正面には標高1584mと由布岳、東側には標高1160mの倉木山があり、湯布院は盆地になります。
湯布院名物の朝霧は盆地という地形独特のものです。
冬の朝、朝霧に包まれた湯布院の町にゆっくりと朝日が届いて、やがては晴れ渡る様子は幻想的で美しいものです。

泉質と効能

泉質は温泉水1kg当たりの温泉成分が1g未満の癖のない単純泉です。
湯の温度も25度以上で低温泉といわれるものです。

ほとんどが無色透明無臭です。
効能は温泉の一般的なもので疲労回復や筋肉痛、関節痛の軽減などがあります。

青湯

湯布院温泉の一部には青湯と呼ばれる透明な青色をした温泉があります。
この温泉の泉質は食塩泉で、青く見えるのはシリカという成分の細かい結晶が含まれており、その結晶が乱反射するからです。

シリカ成分の中に保湿成分であるメタケイ酸が含まれているため、青湯はお湯にとろとろとしたぬめりがあり、お肌の潤いが増します。
このため青湯は美肌の湯として特に女性に人気があるのです。

金鱗湖

金鱗湖は大分川の源流になる池で、池の底から温泉が湧き出ています。
そのため、湯音が高く、冬には池から湯気が立ちます。

朝霧とともに湯布院温泉のシンボルとなっており、温泉の幻想的な印象を高めています。
冬ばかりではなく、四季折々の花や木々がうつろいが非常に美しいので観光客の足が絶えることはありません。
池の周りには、様々なお土産屋さんや飲食店が立ち並び、湯布院最大の観光スポットになっています。

由布院温泉神楽

神楽は、もともとは神社の祭礼などで神様に奉納される舞のことです。
昭和の中頃までは、これらの舞をする芸人が全国を回って、家々を回っては祝儀をもらうことはごく普通に行われていました。
獅子舞も神楽の一種です。

神楽にはあらすじがあり、昔の人々の楽しみの一つでもありました。
歌舞伎にも多大な影響を与えています。
大分県は全国的にも神楽が盛んな土地柄で、由布市には10社以上の神楽座があります。
今では由布市にとって重要な伝統芸能になっています。

湯布院温泉組合が主催する湯布院温泉神楽は毎月一度湯布院公民館で開催されています。
月によって演ずる神楽座が違い、それぞれ個性が違うのでファンもついています。
最近ではめったに見られない催し物です。

アクセス

鉄道利用の場合には、博多から、久大本線湯布院駅まで特急利用で約2時間、バス利用の場合には、別府から約一時間、福岡から約2時間で、いずれの方面からも由布院駅前バスセンター下車です。
飛行機利用の場合には、大分空港から由布院温泉直通バスで約55分かかります。
車の場合には大分自動車道の湯布院ICを降りて県道216号線で湯布院町内へ入れます。