動物と出会える温泉

温泉を楽しむのは人間だけじゃない

夏に楽しめる温泉として、ここでは人間だけではなく、動物までもが楽しんでいる温泉というのを紹介していきます。
動物が入りに来る、というとサルが温泉に入っている光景がまず浮かぶと思うのですが、実は実際にサルが入浴する温泉というのは世界で1つしかありせまん。
それが「地獄谷温泉」です。

地獄谷温泉は長野県下高井郡の湯田中渋温泉郷にある温泉の一つです。
尋ねるには3つ方法があります。

JR東日本を利用して、長野駅まで行き、そこから長電バス志賀高原線で向かう場合、上林温泉口バス停で下車して徒歩三十分程です。
長野電鉄湯田中駅から長電バスを利用する場合、バスでの移動距離は短くなりますが、バス停は同じなので徒歩は同じく三十分程です。

自動車を利用する場合、上信越自動車道信州中野インターチェンジで降り、国道292号線沿いに向かう事ができます。
冬以外ならこれで地獄谷駐車場まで行くことが出来るので徒歩十分程ですが、冬季は封鎖されてしまうので、上林温泉から三十分程歩く必要があるのは上記2つの方法と同様です。

さて、ではこの地獄谷温泉の魅力について紹介していきましょう。
なんといってもサルが入浴する唯一の温泉、というのが最大の見どころです。
地獄谷温泉の宿の向かい側には地獄谷野猿公苑があり、そこに野生のサルが多く生息しているためにこういった現象が起こります。

ただ、サルと一緒に仲良く入浴、ということにはなりません。
サルは意外に凶暴な動物なので、近づいたり目を合わせると好戦的に向かってくる場合がありますので注意が必要です。
とはいえ、これらの向こうから見て挑発だと取られてしまうようなことをしなければ、十分楽しむことが出来る温泉です。

夏場は安心してつかれる

では、何故夏の温泉として地獄谷温泉を紹介したのかというと、サルが温泉に近づいてくることが少ないことが理由です。
冬場は多くのサルが浸かりに来ますが、夏場は暑いのか入りに来るサルはそうそうありません。
そのため、サルが怖くてゆっくりできない、というようなことが起こりにくいわけです。

古く中国では猿の声というのは郷愁を誘うものの代表だと言われました。
近くでなくとも、猿の声を聞く事は出来ますから、温泉を楽しみながら郷愁に浸ることが出来るかもしれませんね。

ちなみに地獄谷温泉の泉質は塩含有石膏製苦泉というもので、硫酸塩泉の一種です。
動脈硬化や切り傷、やけど、慢性皮膚病などに浴用があるといいますから、心当たりがあるなら湯治先として使うことも出来るでしょう。
飲用すると胆石症や糖尿病、痛風などにも効果があるといいますから、特に男性には嬉しい温泉となっています。